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【クロスメディアマーケティングとは】クロスメディアマーケティングって何?メリットから事例までわかりやすく解説。

2022年10月11日

クロスメディアマーケティングって何?メリットから事例までわかりやすく解説。

こんにちは、しょうです!

「クロスメディアマーケティング」が重要とマーケティングの経験者である方なら一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。デジタル広告が当たり前になったので、マスにWEBにマーケティング手法の選択肢が増えていて複雑化しています。そこで注目されているのがクロスメディアマーケティングです。本記事はそんな「クロスメディアマーケティング」について、基礎的な特徴からメリットや事例までわかりやすく解説します。

モンちゃん
こんな人におすすめ!

・「クロスメディアマーケティング」って何?

・クロスメディアマーケティングのメリットを知りたい

・クロスメディアマーケティングの事例を知りたい

■クロスメディアマーケティングとは

「クロスメディアマーケティング」とは、商品やサービスを宣伝していく際に、WEB広告やマスメディアなど、さまざまな施策を組み合わせて相乗効果を生み出し、広告やプロモーションの効果の最大化を目指す手法のことです。

駅や町中のポスターやチラシなどからWEBのキャンペーンに参加・登録させるなど、WEBへの誘導にQRコードをかえして行うキャンペーンを見たことはないでしょうか。こういったものがクロスマーケティングの一種になります。この例では普段WEBをあまり活用しないユーザーのWEBへの誘導をすることができます。

広告手法によって、得意・不得意があるので、様々な顧客に商品やサービスを購入してもらうため、媒体ごとに最適な「見せ方」や「訴求方法」を考えるのがクロスメディアマーケティングの考え方です。

■メディアミックスとの違い

クロスメディアマーケティングとよく似た手法に「メディアミックス」というものがあります。メディアミックスとは、商品やサービスを複数のメディア(TVCM・新聞・ラジオ・ネット・フリーペーパー・駅広告など)を使って宣伝する広告手法のことです。複数のメディアを使うことで、一つ一つではカバーしきれないユーザーへもアプローチし、広告効果を高めます。

クロスメディアマーケティングとメディアミックスの違いは、その実施する目的が異なるのと複数のメディアで同じ内容を宣伝するか、違った内容でストーリー立ててプロモーションしていくのが違いになります。

クロスメディアとミックスメディア

・クロスメディアマーケティング

複数メディアを連動させ、メディア毎に目的とそれに合ったクリエイティブを作り、全体のストーリーを設計して配信をしていくことで相乗効果を起こすこと

・メディアミックス

複数メディアで同じ内容のクリエイティブを流し、より多く色んな人に宣伝することで、ターゲットにいかに多く情報を届けるかを目的とした手法のこと

■クロスメディアマーケティングのメリット

クロスメディアマーケティングはなぜ実施した方がよいのでしょうか?ここでは、クロスメディアマーケティングの実施メリットをご紹介します。

集客できるユーザーの幅が広がる

クロスメディアマーケティングは、WEB広告やマス広告など、2種類以上の様々なメディアを使って宣伝していく手法になりますので、購入意欲の高い見込み客を幅広く集客することできます。それぞれのメディアで得意なユーザー層と不得意なユーザー層があります。そのため、多くのユーザーにまんべんなく訴求したいとなると、一つのメディアでは賄いきれなくなりますので、訴求できるユーザーの幅を広げるためにクロスマーケティングの手法を活用します。

クロスメディアマーケティング例

WEB広告は、若者には得意だけど、WEBを頻繁に利用しないご年配の方の訴求は苦手。

逆に新聞やチラシなどは、若者は見ないけど、ご年配の方には有効など。

メディアのデメリットを補完することができる

クロスメディアマーケティングを実施すると、各メディアのデメリットをそれぞれカバーすることができます。各メディアにはメリットもあれば、デメリットもあります。

例えばチラシなどは、情報量は多いですが地域が絞られてしまうため、幅広いユーザーに訴求することができないというデメリットがあります。逆にTVCMなどは、幅広いユーザーに訴求することができますが、細かく多くの情報を伝えることが困難です。そのため、チラシとTVCMを合わせて訴求することでTVCMにてサービスを知り興味を持った方が、その後チラシを目にした際に、足りない情報を補完して行動に移すというストーリーが考えられます。クロスメディアマーケティングは、このような各々の広告のデメリットをカバーするために有効な手法になります。

各メディアから最適なプロモーションを探せる

クロスメディアマーケティングは、各メディアの効果測定をすることで、目的に対して効果のある手法や最適なアプローチを探すことができます。施策を続けていくと広告に触れて、最終的にコンバージョンしてくれたユーザーはWEB広告経由が多いのか、検索してWEBサイトに訪れたユーザーはチラシ経由で来た人が多いなど、様々なメディアやプロモーションによって、効果や結果が変わってきます。

各メディアのデータを集めていくことで、メディアの中でも最適なプロモーションを知ることができますので、マーケティング戦略を組んでいくのに役立たせることができます。

■クロスメディアマーケティングの成功のコツ

クロスメディアマーケティングは、複雑かつ様々な手法がありますので設計が困難になります。そこで、ここではクロスメディアマーケティングの成功のコツをいくつかご紹介します。

ペルソナを作成する

マーケティングの基本ともいえる「ペルソナ」ですが、クロスマーケティングを実施するにあたっても重要になってきます。なぜならば、クロスマーケティングの場合は、広告を見たユーザーがその後どのように動くのかを想像して、設計する必要があるからです。

どのように動くのか、どのように態度変容して、最終的にコンバージョンしてくれるのかは、明確にターゲットを明確にして想像をしていくしかありません。そのため、まずはコアターゲットとなりそうなユーザーのペルソナを作成していくことが成功のコツになります。

ユーザー視点でメディアのストーリーを作る

クロスメディアマーケティングでは、「ストーリーを作成すること」が重要になります。どんな広告でどんな訴求をすれば、その人はどのように行動していくのかをストーリーを考えていきます。

例えば、テレビでブランディング目的の動画を見たユーザーにWEB広告を出してサイトに誘導するプロモーションを設計します。テレビでは情報量が少ないため、認知させることを目的に配信し、それを見たであろうユーザーにはWEB広告を配信してサイトに誘導し、詳しい情報をインプットさせるなど、それぞれのメディアにて目的を設定しストーリーを描きます。

上記は例になりますが、「人はどういう広告に触れて、どういう態度変容すれば、商品・サービスを買ってくれるのか?」を想像・分析し、コンバージョンまでのストーリーを考えます。

各メディアのメリット・デメリットを理解する

クロスメディアマーケティングは、各メディアのメリット・デメリットを理解することで、ストーリーの作成や効率的な広告の組み合わせを想像することができるでしょう。各メディアの特徴は以下の通りです。

メディア メリット デメリット
新聞 ・ご年配ユーザーに情報発信しやすい
・マス広告の中で回読率が高い
・文字ばかりで広告が埋もれやすい
・若いユーザーには見られにくい
・白黒ページで表現が限定されてしまう
ラジオ ・習慣的に聞くユーザーが多い
・コアユーザーを狙える
・ながら聴きのユーザーに訴求できる
・耳で聞くのみで情報量が少ない
・ユーザーはある程度限られてしまう
・全体的に聴者が少ない
テレビ ・宣伝するだけで信頼性を醸成できる
・マス広告の中でもトップのリーチ量
・トレンドを作りやすい
・放送開始までに時間が必要である
・宣伝するためのコストが高い
・ターゲットを絞って配信が難しい
雑誌 ・信頼性がある
・情報量を多く訴求できる
・特定のターゲットに訴求が可能
・マス広告の中で回読率が高い
・掲載までに時間が必要である
・特定のユーザーにしか訴求ができない
・効果測定が難しい
WEB ・費用対効果が高い
・配信開始までの時間が短い
・詳しい効果測定が可能
・トレンドを作りやすい
・競合に紛れて目立たない可能性が高い
・嫌悪される可能性がある
・広告によって、リーチ量の差がある

クロスメディアマーケティングを成功させるためには、各メディアの特徴をよく理解して、効率的に配信が出来るように組み合わせたストーリーを考えることで成功に近づけます。

■クロスメディアマーケティングの事例

LIFECARD/「続きはWebで」の先駆けCM

みなさんも一度は見たことがあるTVCMではないでしょうか。「続きはWebで」といった言葉をCMの最後に流すことで、興味を惹きつけWEBサイトへ誘導する流れのクロスマーケティングの事例になります。「LIFECARD」という企業名をイメージ付けしながら、WEBへ誘導する内容は、印象強く記憶に残っているかと思います。その後も様々な企業が同じようなCMをマネして作ったほど、流行った手法でした。

キンチョー/新聞広告|KINCHO

「キンチョー」は、新聞を使ったユニークな広告を出しています。新聞広告にデカデカと「インターネット広告とは大違い!いま、いいよね。一方通行の新聞広告」という、WEB広告を貶しているかなりインパクトに残るような内容の新聞広告を出しました。ただしそんな新聞広告の下の方にはを「ぜひ、ホームページへ」とWEBサイトへ誘導する文面があり、インパクトに表現しつつ、あえてWEBサイトへ誘導しようとする策略がバズりました。実際にこの広告は、Twitterでもトレンド入りするほど話題になるなど、まさにクロスマーケティングの事例といえるでしょう。

マクドナルド/クロスマーケティング

マクドナルドは、多種多様なメディアを活用することによって、様々なユーザーに訴求をし、ユーザーの囲い込みを狙った施策を打っています。広告としては、マス広告(テレビCM、新聞、ラジオ)、SNSの情報発信、チラシでの訴求、WEBサイトや自社アプリの活用など、多様なメディアを活用して訴求しています。

例えば、マス広告などで接点を増やし認知とイメージ付けをした後に、SNSでキャンペーンや新商品情報を発信し、アプリでクーポンやキャンペーンに参加させ、以降はアプリでの情報発信や注文をできるようにして、デリバリーを頼めるようにするなど、大きくストーリーを作って、クロスマーケティングを行っています。

■まとめ

最後まで、お読み頂きありがとうございます。本記事では「クロスマーケティング」について解説させて頂きましたが、ご理解頂けましたでしょうか。近年では多種多様な広告が多く、どの広告を使っていくのが良いのか設計が複雑になっています。しかし、「クロスマーケティング」は、上手に設計することで効果を何倍にもすることを期待できますので、本記事を参考にぜひ、クロスマーケティングに挑戦してみてください。少しでも参考になれば幸いです。

  • この記事を書いた人

しょう

大手食品メーカーの商品開発→人材業界のキャリアアドバイザー→WEBマーケティング業界で働いている、30代半ば現役WEBマーケターです。WEBマーケター・キャリアアドバイザーの経験を活かして、WEBマーケティングを中心に「仕事とは何か」、「キャリア(人生)をどのように考えるか」の情報を発信していきます。 ブログに対してのご質問や疑問などありましたらお問い合わせにてご連絡ください。 「ITパスポート・WEB解析士・Google広告認定資格(複数種)」の資格を保有しています。

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